インタビュー

グルメ・ハイカーズ #07 池田圭さん(編集者)

マウンテン グルメ ラボの愛用者(=グルメハイカー)を紹介していく当連載。今回登場してくれたのは、元PEAKS編集部で、現在はフリーランスとして活躍する池田圭さん。自身も料理好きということもあり、山のグルメページを担当したり、山の食に関しては一家言ある人物。そんな池田圭さんには「マウンテン グルメ ラボ」はどう映っているのでしょう。


現在の活動内容を教えていただけますか?

フリーランスの編集者、ライターとして、アウトドア関連の雑誌や書籍を作っています。最近だと 『アウトドア料理大全(平凡社刊)』やわたし、山小屋はじめます(山と溪谷社刊)』という本の編集を担当しました。南アルプス光小屋の女性山小屋主人のエッセイで、山好きの方なら興味を持ってもらえると思います。


登山を始めたきっかけは?

出版社に勤めていた頃、登山雑誌に異動になったことです。それまではサーフィン誌の担当でした。



なぜ山が好きになったのでしょう?

仕事を通して、考える間もなく、短い期間でいろいろな良い時期の良い山に登らせてもらっているうち自然と好きなった感じです。いまになって思えば、海よりも季節の移り変わりが目に見えてわかりやすかったこと、山の仕事に携わる周りの人たちが魅力的だったことなども、山を好きになった要因かもしれません。



よく行くホームマウンテンはどこですか?

仕事柄、あまり同じ山ばかりに行くことはないです。強いて言うなら、最近は八ヶ岳、勝沼、甲府エリアが多いです。


そこではどんな楽しみ方をしていますか?

登山だけではなく、下山後の町中華、温泉や銭湯、直売所で季節の果物パトロールまで、旅の要素もセットで巡ることが多いですね。


どんなスタイルの登山が好きですか?

まず、季節毎に良さそうな山を探す時間が好きです。人がいない静かな山が好きなので、地形図を見て歩けそうなところを探したり、キノコの出そうな斜面を考えたり。山に出かける前に、準備をしながら想像する時間が楽しいですね。山では、ルートタイムの倍くらいかけて、写真を撮ったり、植物を見たり、ご飯を食べたり。のんびり歩くことが多いです。


いま、いちばん登りたい山はどこですか?

紅葉時期の天狗角力取山(てんぐすもうとりやま)です。朝日連峰のマイナーなピークなのですが、紅葉がすごいらしいので、ずっと計画しているんですが、仕事の都合や天気などで毎回フラれているんです。名前も素敵でしょう?


山ではどんな食事をしていますか?

スパイスを使った料理が好きです。香りは料理の大事な要素スパイスを温めて良い香りがし始めると、山の食事が一気に豊かになる。お米もできるだけ炊きたいですね。朝はパン派で、長い縦走だと、バゲットをまるごと1本持って行ったり。同じ食材でも、いろいろ調理方法や味を変えながら飽きないよう工夫しています。


山の食事でのこだわりはありますか?

山でも、ちゃんと食事の時間をとりたい。夜のうちに戻しておいた冷たいご飯、みたいな食事は嫌ですね。あとは、軽くて小さい山向きな食材を探すのが好きです。最近見つけたおすすめは、食べ切りサイズのいぶりがっこ。山に向かう途中に地の食材を買って、それを山の上で炊き込みご飯にして、いぶりがっこと一緒に食べる。想像しただけでも最高に美味しそうじゃないですか?


 

いままでで一番思い出深い山ご飯体験は?

八幡平の避難小屋で、登山道整備をしているおじさんたちの酒盛りに混ぜてもらった時の夕食。ドアを開けたとき、薄暗い中で酒盛りしている山男たちは大迫力で、まるで山賊のようでしたが、実際に話してみるとみんな気さく。持ってきたお酒を交換しあっての酒盛り。すごく盛り上がったなあ。あとは、大人になって初めての登山で北穂高岳に行き、苦労して登った後に小屋で食べたトンカツが染みたのも思い出深いです。「山で食べるとなんでもおいしい」とよく言われますが、食べるまでの過程や食べるときの環境って大事だなって感じました。


行動食はどんなものを持っていきますか?

山行計画と同じで、行動食も毎回新しいものを探している時間が好きです。行動食用によくパトロールしに行くのは、富澤商店、福光屋、無印良品、北野エースあたりです。


マウンテン グルメ ラボをどこで知りましたか?

友人マウンテン グルメ ラボでライターをしているので、彼から「とんでもなく美味しい山飯がでるぞ」という話を発売前から聞いていて、とても楽しみにしていました。

 

最初に食べたときの感想は?

こんな手軽に美味しいもの食べられるなら、料理しなくていいなって思う人、たくさんいるだろうなぁというのが率直な感想です。料理好きの自分からすると、少し寂しい気持ちもあったかもしれないですね(笑)。


マウンテングルメラボでは、どの味が好きですか? 理由も教えていただけますか?

鶏と舞茸のシェリー煮込み」と「香ばし海老のレモン麻婆」です。自分じゃ思いつかない味の組み合わせかつ、他社製品にはない味だからこそ「MGLのあれが食べたい」となると思うので、これからもシェフの創意が爆発した、あっと驚く料理を期待しています。

あと、マウンテン グルメ ラボ全般に言えることですが、温めている時の香りが最高。いま、お湯を注ぐだけのアルミバッグにどんどん変わっていっているようですが、よっぽど時間がない時以外は、いままで通り鍋で作って周囲に良い香りをばら撒きたい(笑)。



こういう味が欲しい、ここがこうだったら、などマウンテングルメラボに要望があったら教えてください。

味変用のちょい足し調味料を付けるのはどうでしょう?  例えば、カップラーメンとかに別添の調味油とか付いているじゃないですか。あれの超美味しいバージョン。ドライフードって脂っ気が少ないと思うので、脂っ気を後添加できたら、より豊かになりそう。食感を変えるような、サクサクしたトッピングなんかもあると嬉しいかも。ほかには、麺やアルファ米に加えて仕上げる具材入りソースも、展開して欲しいです。



interview by Takashi Sakurai

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